- SBOサービス シニアマネージャー
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福原 翔
Sho Fukuhara
2014年、APアウトソーシングに入社し、配属された国際会計チームにて、主に外資系クライアントの決算業務を担当。
2019年にBPOチーム(現SBO部門)に異動し、新規受託業務の立ち上げや既存業務の効率化を推進。
現在は経理BPOの導入から運用まで一貫して支援を行い、SBO部門の業務拡大を図っている。
- SBOサービス マネージャー
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古橋 友美
Tomomi Furuhashi
2015年、APアウトソーシングに入社し、BPOチーム(現SBO部門)立ち上げに参画。2024年にマネージャーに昇格し、上場企業の経理BPO大型案件のマネジメントに従事。メンバー個々の経理プロフェッショナルへの成長を支援し、SBO部門のパフォーマンス向上に努めている。
theme 01
SBO部門のミッション:経理のチカラで経営基盤を支えています
SBO部門の業務内容は?
- 福原
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2025年9月にアカウンティングサービスBPO事業部内の1チームが部門昇格し、SBO(Strategic Business Outsourcing)部門となりました。「BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)」は、アウトソーシング形態の一つで、特定の業務プロセス全体を代行することを指しますが、対して当社の「SBO(Strategic Business Outsourcing)」は、単に代行するだけでなく企画立案・改善提案といったコンサルティング要素を取り入れて、顧客が抱えている課題を戦略的に解決することを目指します。
- 古橋
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SBO部門は、上場企業等の規模の大きいクライアントがメインになります。
抱えている課題も複雑かつ変容していくので、ただ業務代行することで終わりません。持続的にクライアントの成功は何か考え続けることが必要ですね。
- 福原
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アウトソーシングのフェーズは、クライアントの経理業務を当社に移管するフェーズと、当社で経理業務を運用するフェーズの2つに分かれます。
移管フェーズでは、業務アセスメント・要件定義から業務設計・移管計画の策定を行い、運用チームを構築しながら、クライアントの経理業務を当社に移管します。
- 古橋
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運用フェーズでは、移管したときの経理業務をただ安定的に続けるのではなく、クライアントのニーズや課題を意識ながら、品質の向上や効率化を目指し、業務改善とメンバーのトレーニングを継続的に行います。
お客様が当社にBPOを依頼されるきっかけは、今の社会やはり人材不足でしょうか?
- 福原
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人材不足という直面している課題に対して依頼を受けることもありますが、組織を横断したグローバルな業務集約による効率化や業務の継続性の担保、意思決定の早期化など長期的な経営戦略の一環で「BPO」の依頼を受けることが多いです。そのため、ただ経理業務の代行ではなく、5年~10年と言ったロングスパンでの企業の変革に関わっていきます。
- 古橋
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実際、移管してからも、基幹システムの移行などの大規模な変革から、会計基準の変更や税制改正による業務変更は毎年のようにありますね。
- 福原
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経理業務のBPO・アウトソーシングといっても、幅が広いですよね。
- 古橋
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BPOの認識も様々で、大量の定型業務をイメージされる方が多い印象ですが、当社の業務領域としては、BIG4時代から培われている専門性と国際性を活かし、経理業務全般対応しています。具体的には、定型的な日々の取引処理の記帳業務や出納業務だけでなく、海外子会社対応や決算対応から財務報告に必要なレポーティングまでワンストップで行います。
- 福原
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チームでどのようなことを意識して、業務にあたっていますか?
- 古橋
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ただ経理処理をこなすのではなく、常に後工程、つまり目的を意識するようにしています。私たちの業務は、決算開示や税務申告、企業の意思決定に繋がる管理会計の資料などに繋がっています。これらを意識して日々の業務を行うことで、クライアントの期待に応えることができます。
また、日ごろのクライアントの要望を汲み取るためのコミュニケーションも大切ですね。
- 福原
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複数のクライアントで委託範囲が拡大しているのは、そういった現場の努力でクライアントからの信頼を得ているからですね。
- 古橋
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また、業務の標準化や効率化など、改善のサイクルは欠かせません。時にはクライアントを巻き込むために、こちらから提案することもあります。
theme 02
現場とカルチャー:SBO部門の成長は“チームワーク”にかかっています
働く環境について教えてください。
- 福原
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SBO部門は請け負っている経理業務がとても幅広いため、一人で完結できる仕事はほとんどありません。1社のクライアントにつき、3名~20名ほどのチームで業務にあたっています。
- 古橋
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部門のカルチャーとしては、仕事に対する「プロフェッショナリズム」、立場関係なく何でも言い合える「スピークアウト」、それから目的共有と相互理解による「チームワーク」じゃないかと思います。
- 福原
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クライアントに対しては、それらのカルチャーが高い品質を維持しながら、期日通りに業務を行うことに寄与していますね。
SBO部門のメンバーは皆経理の「プロフェッショナル」であることを求められますが、現場ではどのように育成を行っていますか。
- 古橋
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「プロフェッショナル」の育成は、研修が1割、OJT「On the Job Training」が7割、フィードバックが2割で行っています。
研修は、BIG4のメンバーファームとして培ったグローバルな知見もあり、会計・税務の専門研修はとても充実していますね。どのクライアントの経理業務でも対応できるように体系的に理解することは不可欠です。
- 福原
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日々の業務に活かしやすいよう、現場に合わせてカスタマイズされた研修が行われることもありますね。
- 古橋
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一番成長に影響を与えるのは、経験に基づくOJTです。実際の業務で、スタッフの作業・チェックとリーダーによるチェックの「ダブルチェック」体制を取っています。この体制によって、業務に関するフィードバックが日に何度も繰り返されるので、通常よりも速いペースで仕事の知識とスキルを習得することができます。それだけでなく、日々の終わりに直属の上司への簡単な報告の場があり、業務に対する自主性を促しています。
- 福原
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日常的にリーダーとスタッフ間で報告や相談している場面が多く、意見や質問しやすい空気が出来ているように見えます。
業務以外で定期的な面談もありますが、プライベートやキャリア形成に関する面談についても、リーダー発信だけでなくスタッフが希望した都度行っています。コミュニケーションのしやすさは信頼関係の構築に繋がっていますね。
- 古橋
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また、チームとして動くことを可能にするために、個々の習熟のペースに合わせてジョブローテーションを行っています。そうすることで全員が業務を覚えることができ、メンバー同士でフォローもしやすくなります。これもまた、短期間で経理経験を積むことを可能にしています。
- 福原
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互いにフォローし合うことで、業務量・業務時間の平準化もできていますね。経理の繁忙期は残業時間が多くなりやすいですが、チームワークでだいぶ抑制出来ています。
- 古橋
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急な依頼に対して、互いに協力・調整することで短時間での対応も可能にしていますね。
個々の成長とチームワークを高めてきた結果が、時間にしても、業務内容にしても、様々な依頼に対して、柔軟に対応できる現場力に繋がっていると思います。
- 福原
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当社がBPOのような大きな業務範囲を任せていただいている理由は、企業の「経営」と「現場」の両方に寄り添うことができるからです。経営層が目指している未来像が、現場のオペレーションまで一気通貫で実現されるのはとても難しいことですが、当社の現場力はそれを可能にしています。
- 古橋
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まだチームとしては成長途中なので、クライアントの成功とメンバーのキャリアの成功に繋がるよう、継続的に発展させていきたいです。
theme 03
求める人材:経理経験者・未経験者 それぞれの活躍の場があるはずです
SBO部門では、どのような方々が働いていますか?
- 古橋
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メンバーのバックグラウンドは様々です。年齢層は20~50代まで。平均年齢は33歳という社内でも比較的若い部門です。男女比は女性7:男性3というところでしょうか。なかでも経理経験者は4割、未経験者が6割ほど。
- 福原
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経理業務は知識労働なので、経験が重視されることが多いですが、SBO部門では経験者も未経験者も同じように活躍していますね。採用のときに見ているポイントや、入社してからうまく仕事になじめる人のパーソナリティなど、古橋さんから見ているこの「部門らしい人」の共通点はありますか?
- 古橋
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全員に共通するのは、「素直」「向上心」「寛容」だと思います。
一番大切なのは、「素直」です。経理という仕事柄、嘘があってはいけません。間違いをごまかしたりせず、わからないことは相談して解決する、そして、出来ないことや分からないことを素直に受け止められることが、成長の可能性を高めます。それから経理のプロフェッショナルとなるために、様々なことに挑戦し、知識と経験を深めていくために「向上心」も不可欠です。また、メンバーのことを尊重し理解しあえる「寛容」があるから、チームで協力し合うことが出来ています。
- 福原
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それらに加えて、リーダー以上は「クライアントの期待に応える、課題を解決する」という意識を持っていますね。その意識によって、チームを同じ方向に向かせることができ、さらに明文化できない高度な仕事をすることが出来ています。
- 古橋
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自分のためだけではなく、人のため・社会のためと思って働ける人は、成長がはやいですね。そういう人たちは、積極的にクライアントのために出来ることを増やしますし、他のメンバーのフォローに入ることで経験する機会を得られるからです。更に信頼を得ることで、高度な業務も任されやすくなります。
- 福原
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古橋さんは経理経験者でしたが、経験者の強みはなんだと思いますか。
- 古橋
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経験にもよりますが、即戦力となりやすいことでしょうか。他社での経理業務の仕方が理解のヒントになることがあります。しかし、一方で過去の経験が「こだわり」となり、クライアントの経理業務を受け入れる際の弊害となることもあります。そのため、経理経験者は、過去の方法にこだわらない柔軟性が求められます。
- 福原
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古橋さんも含め経験者の方は、APOに何を求めて入社していますか。
- 古橋
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事業会社の経理では、経験できる内容は環境によりまちまちです。役職で業務が決まっていたり、長い期間同じ業務が続くことも少なくありません。
APOでは、様々なクライアントの経理が経験できることや能力に応じて挑戦の機会があり、主体的に成長していける環境に進めます。
福原さんは未経験でAPOに入社しましたが、経験者との違いは何だと思いますか?
- 福原
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経理未経験からAPOに入社される方は、基本的にはキャリアチェンジになるかと思います。
そのため、学習意欲が高いケースが多いです。また、先入観なく受け入れることが出来る点も強みとなります。
前提として、経理のプロフェッショナルになるという覚悟は必要ですね。特に当社では、なんとなく事務仕事と思っていると、ギャップを感じるかもしれません。
- 古橋
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前職の異業種の経験はクライアントのビジネスを理解することや、クライアントの経理以外の現場の方の仕事をイメージできたりするのにも役立ちますね。ITに強い人は、経理業務のDXにも今後対応していきやすいと思います。
- 福原
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いわゆるIT人材ですね。プログラムが組めるということではなく、特にシステムやITツールを利用した仕組みを考えられる・理解できるといった方が現場にいると助かりますね。
- 古橋
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福原さんはなぜ未経験からAPOに?
- 福原
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未経験で一から経理経験を積めるところは多くありません。APOでは、様々なクライアントがいて、積める経験の幅が広いと考えました。また、経理は必ず証憑類が残っているので、その気になればいくらでも読み解いて学習できると考えたからなんです。それ以上に、自分で工夫すれば、アウトソーシングという性質上、会社の利益にも直接貢献でき、クライアントのためという営業的側面がモチベーションになると考えました。
- 古橋
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経験者も未経験者もどちらもいることが、SBO部門の多様性に繋がっていますね。
- 福原
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実際、能力、性格、経歴など様々なメンバーが揃っていますが、その多様性に対して、評価制度はどうなっていますか?
- 古橋
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どれだけクライアントとチームに対して貢献できたか、貢献できるポテンシャルを有しているかを総合的に見ています。個人でアウトプットが多いことは直接的な成果としてわかりやすいですが、それだけでなく他のメンバーの成長や効率的に業務を行うことに貢献するような間接的な成果についても評価しています。また、業務への向き合い方や、メンバーとのかかわり方、クライアント対応の仕方も評価に含まれています。年齢・性別・社歴等は一切評価に関係しません。
- 福原
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多様性を評価できる仕組みは重要ですね。これからの不確実な状況(VUCA)にも対応していくには、個々の長所が発揮されることがチームとして不可欠です。